みなさま、GWいかがお過ごしでしょうか。
今年は新型コロナウイルスによる制限もなく、さらに有給休暇を使えば最大10連休取れるということで、私も久しぶりにGWらしく、3泊4日の瀬戸内旅に行きました。
2022年といえば、3年に一度の瀬戸内国際芸術祭が開催される年。
今回、瀬戸内国際芸術祭に参加するのは初めてだったので、芸術祭に参加したレビューや移動手段などの記録を残しておこうと思います。
もし瀬戸芸に行くことを考えている方がいればお役に立てれば幸いです!
この記事はこんな方におすすめ
- 瀬戸内国際芸術祭について知りたい
- 直島・豊島・男木島・犬島について知りたい
- 移動手段やホテルについて
Contents
瀬戸内国際芸術祭とは?
瀬戸内国際芸術祭は「海の復権」を目的に掲げて開催されている芸術祭で、今年で5回目の開催となります。
開催場所は芸術祭の名前にもあるように、瀬戸内海周辺地域で行われ、直島・豊島をはじめとした瀬戸内の様々な島で開催されています。
開催時期は春・夏・秋と会期がわかれており、今年は以下の会期で開催されます。
- 春会期:4月14日〜5月18日
- 夏会期:8月5日〜9月4日
- 秋会期:9月29日〜11月6日
中には芸術祭に関わらず通年展示されているものもありますが、芸術祭で展示されるものがあったり、開催時期によって展示物が追加されたりするため、目的のアートが展示される時期を狙って行くのがおすすめです。
3シーズン通して使えるパスポートなども売っているので、すべてのシーズンに行ってみるのもよいかもしれません。
私が購入したときは、早割で会期限定パスポートよりも3シーズンパスポートのほうが安かったため、3シーズンパスポートを選びました!
芸術祭のアートワークは開催当初から原研哉氏がご担当されています。
また、島にある美術館建築を安藤忠雄氏が担当していたり、アート作品・建築各分野において名だたる巨匠が関わっているのも、見どころのひとつです。
どんなアートが展示されているかなど、芸術祭について詳しく知りたい方は公式ホームページをご確認ください。
訪れた島について
瀬戸内国際芸術祭は多くの島で開催されているので、どこに行くか悩んでしまいますよね。
私ははじめての瀬戸内だったということもあり、メジャーどころも行きたい!それに加えて見てみたい作品がある島に行きたい!ということで、3泊4日で直島・豊島・男木島・犬島に行きました。
景色がよかった島、作品がよかった島など、それぞれの島の良さがあり、どの島も行ってよかったなと感じています。
ここでは今回の旅で訪れた島について記録を残しておこうと思います。
直島
1日目は直島に。この日はあいにく大雨。
島の移動は電動自転車がないと結構きついという話だったので、レンタサイクルしていたのですが、大雨と強風で大変でした。笑
地中美術館
地中美術館は建築家の安藤忠雄氏が設計した美術館で、建物の大半が地中にある美術館です。
クロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの3名の作品が恒久展示されています。
内部は写真撮影不可のためこのサイトでは作品を掲載できませんが、
作品のために作られた空間で作品を堪能するというかなり贅沢な鑑賞体験を得られることができ、とてもいい時間をすごすことができました。
アートも建築も必見の美術館です。
ベネッセハウスミュージアム
ベネッセハウスミュージアムは、ホテルと美術館が一体化した美術館で、こちらも安藤忠雄氏設計の建築です。
こちらは地中美術館に比べて作品数が多く、絵画・彫刻・写真・インスタレーションなどの様々なアートを鑑賞することが可能です。
カフェ
直島到着後直行したカフェ、アカイトコーヒーでほっと一息。
ノンカフェインコーヒーをいただきました。
一緒に行った子はコーヒーとスコーンをいただいており、美味しいと言っていました。
豊島
2日目は豊島。
この日もレンタサイクルで電動自転車を借りました。豊島も電動自転車が欠かせません。
豊島の絶景
豊島といえばこの絶景。
自転車で坂道をくだっていった道路の先に見える、海。
道路の先はガードレールも緑も陸も見えず、そのまま海につながっているように見えます。
すぐ周辺を見渡せば、唐櫃棚田の景色も広がっていて、緑と海どちらも一度に堪能でき、ひたすらに感銘を覚えました。
豊島美術館
先ほどの場所のすぐ近くに豊島美術館はあります。
この美術館は、建築家・西沢立衛さんによって建てられた美術館で、アーティスト・内藤礼さんの作品が恒久展示されています。
建築とアートが一体になったような作品で、まあるくくり抜かれた天井から差す太陽の光を浴びたり、床から湧き出す水が生き物のようにくっついたり流れたりを繰り返す姿を見つめたり、ひたすら全身で生命の息吹を感じるような空間でした。
そこだけ時が止まっているかのような錯覚を覚え、いつまでもそこで過ごしていたくなるような場所でした。
島キッチン
ランチは島キッチンで。
予約ができなかったため、ダメ元で向かったのですが、店内ではなく外の広場のような場所であれば、ということでランチをいただくことができました。
カレーと本日のドリンク(米酢と柑橘のソーダ)をいただきました。どちらもとっても美味しかったです。
豊島は柑橘類とオリーブ推しの島なのでせっかくならということで本日のドリンクを頼んでみたのですが、とってもさっぱりとしていて飲みやすかったです。
ささやきの森
島キッチンから、森の中を20分ほど歩けば、ボルタンスキー作品である「ささやきの森」にたどり着きます。
森の中に風鈴がたくさん吊るしてあり、木々のサワサワとした音と、風鈴のチリンチリンという音がミックスした気持ちのよい空間が広がっています。
心臓音のアーカイブ
ささやきの森から山を下って、電動自転車で10分ほど港と反対側の海に走ると、こちらもボルタンスキー作品である、「心臓音のアーカイブ」に行くことができます。
小さな小屋に約7万人程度の心臓音が保存されており、他人の心臓音を聴いたり、検索したり、自分の心臓音を保存したりすることができるという、一風変わった作品となっています。
真っ暗闇で他人の心臓音を聴く、という経験はなかなか日常でないことなので、少しドキドキしました。
男木島
3日目は猫の島、男木島へ。
島には60 匹くらいの猫がいて、街を歩いていると猫にたくさん出会えます!
また、眺望が素晴らしいスポット、いい雰囲気のカフェも点在しており、街巡りだけでも楽しめる島です。
この島は急な階段や坂道が多い街なので、徒歩でゆっくりと巡りました。
アート作品
男木島ではアート作品が点在しており、街をめぐりながらアートを楽しむことができます。
音や空間を利用したインスタレーション作品が多く、どの作品も生で味わうからこそ楽しめる展示ばかりなので、ぜひ直接足を運んでみてほしいです。
ダモンテ商会
島に到着していちばんに向かったお店。テイクアウトでコーヒーやケーキなどを注文できます。
店内の雰囲気がかなり素敵で、食べ物・ドリンクどれをとっても美味しそうでかなり悩みました!
私はチャイとチーズケーキを注文して、近くの神社の階段で海を眺めながらいただきました。
とっても美味しかったです!
ogijimaゆくる
ランチはogijimaゆくるで。男木島はランチできるところが限られているので、前もって予約して行きました。
とても早い段階から予約していたので、店員さんのご厚意で窓際のとっても景色がいい席に案内していただけました。
カンパチのかま塩焼きランチセットを注文。どのおかずもすごく美味しかったです。
オンバカフェ
アイスが食べたくなって、休憩タイムに入ったのは、オンバカフェ。
このカフェは元々オンバファクトリーに併設だったカフェで、オンバファクトリーは2021年秋をもって活動終了となりました。
オンバカフェの方も、今回の瀬戸芸をもって終了となるようで、最後滑り込みで来ることができました。
オンバカフェでは、オンバファクトリーの活動記録の本を配布していました。活動自体も素敵ですが、本のデザインも素敵です!
犬島
最終日は犬島に!この島はあまり人も多くなく、ゆっくりとした時間を過ごすことができました。
遺された建物と景色との調和が素敵で、景観と作品ともにとても好きな島でした。
犬島精錬所美術館
港からまっすぐ歩いて見える、レンガ造りの建物。
かつて精錬所だったところに、元々の建物を活かして作られた美術館です。
島の景観に突如として現れる、遺産らしき建物は、味のある雰囲気を醸し出していて、周辺を歩くだけでもワクワクしました。
建物内部に入ると、スタッフの方に軽く説明をいただき、暗闇の中に潜ります。
「足元が暗いのでお気をつけください」と言われて足をそっとすすめると、そこにはとても神聖な一本道が続いていました。
手前には燃える太陽、奥には外界からの白い光がすっと差していて、天国に向かって歩いていくような感覚。
しかし、ただの一本道かと思いきや、そうではありません。
この感動はぜひ一度足を運んで味わってもらいたいので、あえて詳しい記述を避けますが、とにかくこの作品がとても素晴らしく感動しました。
そのあとにある作品もひっくるめて、この精錬所美術館で堪能した柳幸典さんの作品はどれもとても素晴らしく、それでいて心が踊りました。
精錬所美術館を出たあとは精錬所敷地内を散策。遺された跡をたどることができます。
家プロジェクト
犬島は家プロジェクトの作品が多い島でした。
どの作品も美しく、いつまででも見ていられるものばかりでした。
ウキカフェ
ランチはウキカフェで。庭にはニワトリがいます。
犬島はあまりカフェが少なく、本当に限られた場所での食事になるのですが、予約というシステムがなかったので、ちょっと早めの時間に向かいました。
11時半頃に向かった時点で3組ほど待ちができていて、回転もはやくないのでそこそこ待ちましたが、お庭でニワトリを眺めたりしているとすぐでした。
その後10組以上の待ちができていたので、早めに向かって正解でした。
ここはパスタが美味しいお店で、私は醤油ベースのたけのことわかめの和風パスタをいただきました。
メインのパスタが美味であることはもちろん、細かいところですが、サラダにかかっていた、たまねぎとにんにくをすりおろした自家製ドレッシングも美味しかったです。
結構量多いかな?と思いましたが、ぺろりと食べきって、食後のデザート。
デザートはバナナのうきわケーキ。軽めの生地でやさしい甘さで絶品でした。
くらしの植物園
犬島には植物園もあります。
お庭のような素朴な植物園なのですが、様々な植物が育てられていて、ビニールハウスの中はとても可愛らしい雰囲気でした。
外ではニワトリが放し飼いにされていて、敷地の外に出ているニワトリがいたりもして、すごい放任主義だ!とびっくりしました。自由にのびのびと暮らせて、ニワトリたちも幸せかもしれない。
高松拠点で芸術祭を堪能する人のための移動やホテルは?
フェリー・高速船について
瀬戸内国際芸術祭の島への移動において、フェリーや高速船は欠かせません。
この芸術祭においての、最も重要度の高い移動手段といえます。
フェリー
フェリーは基本多くの人数を乗せることが可能で、ゆっくり運行します。
特に直島フェリーはとても大きく、300人程度収容可能です。フェリーの内部もきれいですし、自動販売機があったり、女性向けのお手洗いが5つあったり、船の中も充実しています。
フェリーに乗って一番に驚いたことが、ほとんど揺れを感じないこと。
揺れを感じる瞬間は、人が乗り降りしているタイミングくらいで、それでもほんの少しの揺れでした。
瀬戸内海の穏やかな海といえど海の上を移動するのだから、若干船酔いを心配していたのですが、まったくその心配はありませんでした。
高速船
高速船はその名の通り、フェリーよりもスピードが早いです。
高松-直島間を、フェリーでは50〜60分で運行するところ、高速船は30分で行くことが可能です。
その代わり、一度に乗れる人数がフェリーより少なく、また、フェリーよりは揺れやすいです。
とはいえ、瀬戸内海の海はかなり穏やかですので、相当乗り物酔いしやすい方以外は許容範囲の揺れかと思います。それでも心配な方は酔い止めを服用しましょう。
必ず抑えておきたいこと
フェリー・高速船について、それぞれ運行本数と乗船定員に限りがあるので、注意が必要です。
GWという人の往来が活発なピーク時期に行った感想は、「余裕をもった行動が大事」ということ。
フェリー・高速船のチケットは事前予約や前日購入ができず、当日乗船時間の30〜40分前からの販売開始がほとんどです。
まず、朝、島へ向かうとき。
例えば、豊島はとても人気で多くの人が訪れる島ですが、高松からの移動は高速船しかありません。
つまり、1回に乗れる人数が70名と限られており、本数も多くないため、ピーク時期に朝ギリギリで港に向かうと目当ての船に乗れない可能性が高いです。
実際、目的の船の15分前に並びはじめるとチケット売り切れで乗れず、予定より2時間ほど遅い高速船に乗ることになりました。
豊島に限らず、人気の島や本数の少ない島ではこういったことが起こりえますので、朝は余裕をもった行動がおすすめです。
そして、島から出るとき。
こちらに関しても早めにチケットを購入して並ぶのがおすすめです。
実際、直島から高松港へ帰る際、17:00のフェリーで帰ろうとしたのですが、同じタイミングで帰る人が多くかなり並んでおり、10分前に並び始めた時点で、「定員オーバーで乗れないかもしれません」と言われました。
結局、無事にギリギリ乗ることができましたが、座席は満席だったので、1時間立ちっぱなしでした。
ピーク時期は臨時便が出ることもありますが、それでも早めに行動しておくのが安心です。
レンタサイクルについて
直島と豊島の中での移動はレンタサイクルで電動自転車を借りるのがおすすめです。
直島と豊島は歩くには結構広い島なので、美術館や展示物間の移動には電動自転車が圧倒的にラクです。
ただし、ピーク時は当日現地でのレンタルは難しいので、行くことが決まった時点で予約しておいたほうが確実です。
豊島のレンタサイクルを予約したときは、3週間前の時点でギリギリ予約できた感じだったので、1ヶ月前には予約しておくと安心です。
飛行機について
私は東京在住のため、今回は飛行機を利用しました。
成田空港と高松空港をつなぐ航空会社はJAL・ANA・ジェットスターの3社(2022年春時点)です。
うち、LCCはジェットスターのみとなるため、格安で移動したいのであれば、必然的にジェットスターの利用となります。
私は今回、JTBで飛行機とホテルのセットを予約し、ジェットスターを利用しました。
ジェットスターの感想
ジェットスターは初めての利用でしたが、まずコンパクトな機体で驚きました!今までに乗った飛行機で一番小さかったです。
そして、座席の広さは思っているより広かったです。
飛行機の座席、特にLCCだとかなり窮屈な印象があるイメージでしたが、ジェットスターの座席は比較的余裕があり、新幹線よりは狭いけど、Peachよりは広い、といった印象。
その代わり、飛行機によくある、座席にタッチパネルがなかったり、そういうところでコストを抑えているのだなと思いました。
成田と高松間は約1時間程度でつながっていて、あっという間の空の旅でした!
ひやっとしたこと
成田空港からジェットスターに乗るときの出来事。
飛行機に乗り慣れていないゆえの盲点だったので、乗り慣れている人にとってはあたりまえじゃん!という内容のことなのですが、出発時刻と搭乗時刻は違うということがひやっとポイントでした(!)
出発時刻の1時間前に成田空港に到着し、余裕をもっていたつもりだったのですが、搭乗締切は出発時刻の20分くらい前なんですよね。
このタイミングを逃すと、飛行機に乗ることができません。
というのも、搭乗ゲートと飛行機の間は、バスでの移動。搭乗ゲートを通ってすぐ飛行機に乗れるわけではないので、出発時刻より前に搭乗締切があります。
そのため、出発時刻ではなく、搭乗時刻を確認してゲートを通る必要があります。
危うく飛行機に乗れないところでした。
ホテルについて
ホテルは高松駅周辺のホテルを探し、高松駅から2駅隣りにある、栗林公園北口駅が最寄りのホテルに泊まりました。
高松港は高松駅のすぐそばにあるので、高松駅周辺でホテルをとれるのであればベストだと思いますが、2駅隣りの駅でも問題ありませんでした!
むしろ、普段乗らない路線の電車に乗ることができて、旅先だからこそ楽しめる駅を堪能することができました。
また、島を巡っていて気づいたことですが、島の中には結構民宿などの宿があり、価格も結構安めだったので、あえて島に宿泊する、というのも手だと思います。
ホテルと飛行機の予約をするなら
ホテルと飛行機は個別に予約するとどうしても高くなってしまいます。
そのため、少しでも費用を抑えたいのであれば、JTBなどでホテル+飛行機のプランを探すのがおすすめです!
まとめ
はじめての瀬戸内国際芸術祭でしたが、3泊4日思う存分楽しみきりました!
まだまだ見切れていない作品もたくさんありますし、4日間あっという間で帰るのが惜しかったです。
全部見るなら1週間あっても足りないかもしれません。
瀬戸内国際芸術祭に行ってみたい!と思った方は、3年に1度にあたる2022年の今年がチャンスなので、ぜひ開催されている今年のタイミングで計画してみてはいかがでしょうか。
またぜひ行きたいです!
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