ひさしく文章を書いていなかった。
転職して夜遅くまで働くようになり忙しいから、だとか
休日もお仕事いただいたり友達となんやかんやプロジェクトを進めたりしてて忙しいから、だとか
まあ言い訳はいくらでもできてしまいますが、とにかくもともと筆無精のわたしはさらに筆不精になっていました。
自分の考えや自分の感じたことを言葉にするのがあまり得意ではないわたしは、ついつい無機質な文章を書きがちです。
そして完璧主義……というか凝り性なもので、やりはじめるといろいろなことにこだわりたくなる(サムネとかサムネとかサムネとか)がゆえに手が止まるという、典型的な事象に陥りがちの人間です。
そんな中で、ああ、もっと気を張らずに、完璧じゃなくていい文章を書いてもいいんだなと思わせてくれる本を読みました。
いしかわゆきさんの「書く習慣」という本です。
この本を読んだ感想を端的にいうと、
なんでもいいから、文章を書いてみたくなった。
これに尽きるかなと思います。
なので、まとめなくてもいいから、とりあえず書いてみようと、今こうして珍しく文章を書いています。
Contents
中身について書く前に、すごくラフな読後感について
この本は、習慣づけの話であったり、書くときの心構え的な話であったり、書くことについての有益な情報はもちろんたくさんありました。(のちほどまとめます)
しかし、私がいちばん印象に残っているのは、いしかわゆきさんの文章の寄り添い感です。
友だちから教えてもらっているかのような、堅苦しくなくとっつきやすい文章。
もちろん、ビジネス書なのでそれ相応の丁寧さはあるのですが、どこかほどよいゆるさを感じる文章。
それゆえに、物事のスケール感が等身大に思えて、あ、わたしでもできそう。ていうかできるわ。って思わせてくれる感覚があります。
内容自体にも誰でも書けるみたいなことが書いてあるのですが、筆者のラフな文体によって、より誰でもできる!と思わせてくれる感じが、魅力だなと思いました。
言葉と仲良くなるってなんやろ
最初の章は「言葉と仲良くなれば書けるようになる」。
言葉と仲良くなるって冷静に考えてなに?
言葉を知ること?言葉を好きになること?
そんな一種、説教じみたお話でも書かれてあるのかなあとか構えておりましたが、そんな難しい話ではありませんでした。
- 自分はアホですぐ忘れるから書こう!
- 見せる前提で書いたら言葉を着飾って綺麗事にしてしまうから、自分だけが見るものとして書こう!
- うわぁ〜と思ったら、そのままうわぁ〜と書こう!
- 自分がおわり!と思ったら文章を締める!
……といった、自分がラクに書けるようになるためのマインドのお話。
自分が想像している10000倍くらい等身大の自分のまま、書いていいんだなあって思いました。
あと、真面目なところでいうと、目標を手書きしたら、キーボードで打ったときより達成率が42%もあがる、という話がとても興味深かったです。
書くことで脳の神経が刺激されるのかあ〜。おもしろいなあ〜。
最近、全部Notionというアプリ※にすべてを書いてしまっているので、たしかに手書きって書くことなくなっちゃったし、やりたいことリストなんか作っているけれど、ふつうに忘れちゃってることあるなあ。
と改めて気付かされました。
「やりたいこと」や「目標」は手書きにするのもよいかもしれません。
※Notionとはちょっと高度なメモアプリです。タスク管理をしたり、メモをデータベース化したり、メモ帳とスプレッドシートを組み合わせたようなアプリケーションです。おすすめ。また紹介したい。
書く習慣のお話
第2章では、本のタイトルでもある、書く習慣のお話に。
ただ、この習慣のお話は、書くだけじゃなくて、いろんなことの習慣化に通ずるお話だなあと思って読んでました。
なにかを習慣化したいとき人々は、
書く習慣をつけたいなら、毎日1時間書く時間を設けよう!だとか、
運動習慣をつけたいなら、毎日ジムで筋トレしよう!だとか、
大きな改革に踏み切ろうとしてしまいがち。
この本では、そういうふうに大きな改革からはじめるのではなくて、「少し変わったとて、まったく苦じゃないレベルから」変えることを推奨しています。
例えば読書をしたいってなったら通勤時間に本を読んだり。
ちなみにこういうのにすぐ感化されるわたしは今帰りの電車でこの読書メモをしたためています。
時間を有効に活用できている感じがして、自分ちょっとえらくない??みたいな気持ちです。
この「ほんの少しの改革」は新たに時間を生み出すことではない、というところがポイントです。
新たに時間を生み出すって、実際、他のタスクややりたいことをする時間が圧迫されちゃったりして難しいですよね。
あと習慣化によいのは、人に伝えること。
SNSなどで、やる!と伝えることで、監視された気持ちになって続けることができるかも。
もしくは、誰かと一緒にやろうよ、と誘ってみたり。
あと、わたしにとんでもなく刺さったのは、「自分日記」のお話。
わたしは自己主張が苦手です。自分の意見を言ったり、意見をもつこと自体があまり得意ではありません。
それもそのはずで、幼い頃から特段自分の意見を持たずともそれなりに生きてこれたから。
自分の意見をもつ訓練をしてこなかったんですね。
そんなわたしに、自分の思いを言葉に変える、「自分日記」の話はとても響きました。
「今、気持ちが動いたな」と思ったら、その出来事と思いをメモする。
自分の気持ちを、「感じた」だけにとどめず、言語化することが大事なんだなと思いました。
本音を言葉にしないとたしかにうやむやになって、なんでそう思ったか、とか伝えられなくなっちゃうんですよね……
本を読んだり映画をみたときも、自分の感想を伝えるのが苦手なので、なるべくその時感じたことをリアルタイムで言語化した方がいいなと思いました。
いざ書こう!でも自分にはネタがない
いちばん手っ取り早いのは日常をネタにすること。
特別な日常でなくても、ネタにできることはいくるでもある!
本で取り上げられていた、足が痺れた、とかいう細かいことでも、十分ネタになるんだなと思いました。膨らます能力ありすぎさすがすぎ……とも思いましたが!
とにもかくにも、感情が動いたことはネタになる。
次に、好きなもの、偏愛をネタにすること。
好きなものってやっぱり感情が伴うから書きやすいのだと思います。
とはいえ、心に余白がないと好きなものがわからなくなるというのも、すごいわかる!
わたしは自ら忙しくしてしまいがちなので、頻繁に好きなものがわからなくなってます。笑
でも久々に摂取すると、好きだ〜ってなるんですよね。心の余裕って大事……。
さらに、インプットとアウトプットの話。
本を読んでも、すぐ言語化しないと秒で忘れちゃう!
わかる!!!!!!!!
わたし、今まで読んだものほとんど覚えてない!!!!!!!
なんだかすごくもったいないなって思ってた。
だから、本を読むときはアウトプット前提で読むことが大事。
アウトプットとインプットのバランスは7:3が最適とのこと。ほぼアウトプットやん。
読んだだけじゃほんと意味ないんだな〜…と改めて思いました。
人間ってまじですぐ忘れるから。
そして、テーマを決めると意外とサラサラと書ける話。
例えば、最近あった面白かったこと、好きな漫画、人生の中で一番感動したこと、休日の過ごし方……などなど、自分にインタビューするかたちにすると、するする書ける。
これは本当にそうだなと思います。
人って自由に書けと言われると逆に不自由になると思うんですが、テーマという制限を設けることで、急に書けたりする。
これって、わたしの場合、絵と同じだなと思いました。
わたしは京都にある美術系の大学に通っていたのですが、大学受験時代や学生時代、自由度が高い課題はあまり得意ではありませんでした。なにをつくればいいのか全くわからなくて。
でも、テーマが設定されていると、途端につくるものが思い浮かぶんです。
きっとその現象と同じですよね。
ちゃんと伝わるということ。
自分のためなら必ずしも万人に伝えなくてはいけないということはないと思いますが、人のために書く場合、伝わる、ということは大事な要素です。
そのために気をつけるべきこと。
- 専門用語は使わない
- 専門用語を使う場合や、固有名詞を使う場合は、必ず説明を入れる
- 書き手の本音を入れる。本音だから面白い!
ノウハウを書く場合は、過去のなにも知らなかった自分に向けて書くという内容はとても腑に落ちました。
何も知らなかった頃の自分はもっとわかりやすく丁寧に教えてほしかったかもしれない。
また、実体験がある場合はネタになりやすい。
その人の体験はその人だけのもので、その人にしか書けないことが詰まっている。
そのほか、
「保育園落ちた日本死ね!!!」という記事に代表されるように、個人的な文章なら別にまとまってなくていい話や、
ブログや記事のタイトルにパワーワードと主観を入れる話は
たしかにそれだけでひきになるよな〜と、とても興味深く、面白かったです。
写真を撮るように、今の自分を残していく
その時感じたことはその時の自分だけのもの。
そのまま忘れてしまうのはもったいないし、あとで見返したら、あのときこういうこと考えてたんだって、あたらめて気づきがあるかもしれない。
……でも本当は、過去の自分の文章、大抵の場合、わたしは見返すと恥ずかしくなっちゃうんですけどね……
でも、この本を読んで少しだけでも、ちゃんとそのときの気持ちを残していこうと思いました。
そしたら、もしかしたら、なにか新しいステップにいけるかもしれない。
そんなワクワク感を心に秘めつつ、今回の読書メモはここで終わろうかなと思います。
なにか書いてみようかな〜と思っている方はぜひ一度読んでみてください◎
「書く習慣」はKindle Unlimitedでも読めます。
広告業界の方などであれば、ブレーンも読めるので、毎月買うよりこちらで読むほうがお得です◎
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